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1.デザインでやってはいけないこと
チラシの効果を大きく左右するのがデザインです。デザインの良し悪しを決める要素は3つあり、1つ目がレイアウト、2つ目が配色、3つ目がフォントです。効果的なデザインを作る上で、それぞれやってはいけないことをご紹介していきます。
1-1.レイアウト
レイアウトとは、各パーツをどのように配置するか決めることです。レイアウト決めで特にやりがちなのが、「余白がない」ことと「メリハリがない」ことです。文章や写真を詰込みすぎて、ギュウギュウなレイアウトになっていませんか?また、写真や文字の大きさが単調で、商品カタログのようなレイアウトになっていませんか?伝えたい内容に優先順位をつけ、読み手に優しい、ゆとりとメリハリのあるレイアウトを心がけましょう。
1-2.配色
配色でやりがちなことは、様々な色を使い過ぎて派手になることです。同じ内容でも色を変えると印象は大きく変わり、効果にも大きく影響します。例えば、赤・オレンジなどの暖色には食欲を増進させる効果がありますが、青などの寒色には食欲減退の効果があり、選ぶ色によって真逆の効果を生み出してしまいます。伝えたい内容に適した配色をすることで、読み手に与える印象を意識しましょう。
1-3.フォント
フォントでよくある失敗例は、読み手に与えたい印象と、フォントの選定がズレていることです。「アットホーム感」を伝えたいチラシに、上品な印象を与える「明朝体」ばかり使っていませんか?明朝体はビジネス書類で使われるほど敷居の高い印象を与え、アットホームとは真逆のイメージを与えてしまいます。与えたい印象に合ったフォント選択をしましょう。
2.掲載内容でやってはいけないこと
掲載内容でやってはいけないことは、内容に一貫性が無いことです。キャッチコピー、写真、クーポン、QRの飛び先など、内容は統一されていますか?よくやりがちなケース(飲食店の場合)として、キャッチコピーが新メニューの宣伝、写真は定番人気ランチ、クーポンはディナー向け・・・など、各パーツがバラバラなことが多々見受けられます。内容をできるだけ絞り、主張に一貫性を持たせることは効果を上げるために非常に大切です。
2-1 .やってはいけない例と改善点
よくありがちな悪い例を参考に、具体的に見ていきましょう。
2-1-1 .キャッチコピー
キャッチコピーは、チラシの効果を左右するといってもいいほど、重要な部分です。なぜなら、多くの人はここを見てチラシ全体を見るか見ないかの判断をしがちだからです。一瞬にして読み手の注意を掴むようなインパクトがあり、次の行動を促せるようなものにしましょう。悪い例は、バックの色とキャッチコピーの文字色が同系色になっています。これでは、文字が読みにくく目立たちません。色使いや、書体、文字の加工や大きさなどに工夫して、チラシの中で一番目立つようにして下さい。また、内容についてですが、「大売出し」や「新鮮市」のような使用頻度の高い言葉は差別化し難いので、一目で読み手のメリットがわかるような、興味・共感を得やすいものの方が効果的です。伝えたい情報を一方的に伝えるのではなく、読み手の立場に立って考えましょう。
2-1-2.写真
写真やイラストのスペースは大きいので、チラシ全体の印象づけに大きく関与します。上手く利用して、チラシの効果を高めましょう。特に写真は、情報に信憑性をもたらせることができ、説得力があるので、ぜひ掲載しましょう。しかし、悪い例のように、キャッチコピーの忘年会とは関連のない写真では、効果を高めることはできません。必ず、内容にリンクした写真を掲載して下さい。
2-1-3.クーポン
悪い例は、チラシの内容と関連のないクーポンになっています。クーポンは、読み手が最終的な消費行動をする時の判断材料になる可能性が高いと言われています。チラシの内容と関連のない内容では、入れていない場合と効果は変わらないでしょう。ただなんとなくつけるのではなく、迷っている読み手を後押しするような内容を、読み手の立場に立ってしっかりと仕掛けましょう。また、関連のないクーポンの掲載は、チラシの効果検証もし難くなります。
2-1-4.QRコード
スマホファーストと言われる昨今、便利なQRコードの利用率は高い傾向があります。スペースがあれば、ぜひ掲載しましょう。パラメータをつけたURLで作成しておけば、効果検証もし易くなります。しかし悪い例のようにただ掲載するだけではなく、流入しやすくなくなる工夫をし効果を高めてください。改善例のように、リンク先の説明や検索ワード・URLなどを掲載すると良いでしょう。また、掲載したが実際は読み取れなかったということのないよう、校了する前に必ず確認をしてください。作成方法によっては読み取れない端末がありますので、数種類の端末からテストすることをおすすめします。
2-1-5.電話番号
番号の掲載ミスはもちろんのこと、読み手が“すぐに見つけられるわかりやすい場所”に配置しましょう。悪い例は、電話番号が見えにくい色使いになっています。背景の色との相性を考えながら、誰が見ても見やすい書体・大きさ等に注意して下さい。せっかく興味を持って頂けた読み手を、電話番号が見つからなかったからという理由で逃がすことだけは避けたいものです。また、応募専用ダイヤルを設置した場合は、忘れずに掲載しましょう。
2-2.一貫性を持つべき理由
それではなぜ、内容に一貫性を持たなければいけないのでしょうか?それにはきちんとした、人間の心理に基づく理由があるのです。今回は代表的な法則を紹介します。
2-2-1.現状維持の法則
「現状維持の法則」とは、人は選択肢が広がり過ぎると、逆にいつもと同じ選択をしてしまうという心理です。例えばいつもと違う味のお弁当を食べようと思いコンビニに行った時に、結局いつもの味を選んでしまった、なんて経験ありませんか?たくさんの選択肢を提示することが、読み手に選ばれる確率を上げることには繋がらないのです。
3 .まとめ
ここで紹介したデザインの基礎知識とルールを守って作成していけば、おおよそ、「重要なところ」「見せたいところ」「読ませたいところ」など、読み手に「分かりやすく伝わる」チラシを完成させることができます。プロも必ず意識するポイントですので、作り方がわからない、どこから修正したら良いのか分からないという方は、ぜひ参考にしてみてください。