印刷物制作のコツとノウハウ 4つの基本
基本1制作の目的とターゲットユーザーを明確にする
印刷物の種類は名刺、ポストカード、チラシ、ポスターなどの1枚ものから雑誌、本、カタログ、パンフレットなどページ仕立てのものなど幅広く存在します。企画立案をするにあたっては、印刷物の種類や形態を決めるまえに、目的とターゲットユーザーを定めることが先決です。誰に何の目的で印刷物をつくるのかが決まっていないと、ただ資料を広く告げただけの行為になってしまい、狙った成果を生むのは難しくなります。また、ターゲットを決定し、その方々が日々どのような情報ツールに触れて、どんな生活をしているのかを多角的に想像し検討してみることで、目的に最も適した印刷や配布形態を判断していくことができるようになります。
基本2掲載したい情報をあらかじめ箇条書きに起こす
印刷物を制作する上で、「何を掲載して良いのか分からない」、「どこまで詳しく掲載すべきか分からない」というご質問が比較的多く寄せられています。商品やサービスの魅力を一番熟知しているのがお客様ご自身であるがゆえに、沢山の考えが浮かんできてしまい、まとめるのが難しいと感じる方が多いようです。そんな時はまず、お客様の頭の中にある情報を、思いつくままにアウトプットして頂くことをお勧めしています。書いていくに従って、それぞれをカテゴリに分類できてきたり、どこが伝えるべきポイントで、どの位のボリュームなのかも見えてくるようになります。そこから、基本1で明確にした「制作の目的」と「ターゲットユーザー」を意識し、必要な情報の厳選を繰り返すことで、過不足なく的確な情報を届けることが可能になります。
基本3競合他社を研究し、自社の強みを把握する
現在は情報溢れの時代に加え、商品溢れの時代です。ユーザーが生活者か企業かという違いや、商品・サービスに対する知識に差があったとしても、何社か「比較・調査」をして決済するという行動特性は変わりません。そして比較・調査をしながら、貴社で購入する「決め手」、いわゆる「貴社の強み」をずっと探しているのです。お客様の自社の強み、そして他社との違いは何でしょうか?「決め手」の分かりやすさも購買を促進する重要な要素です。ポイントを3つ程度にまとめ、「見える化」をしていくことで、競合他社に負けない、購入メリットをより明確に伝えていくことが可能になります。
基本4デザインコンセプトのイメージを膨らます
会社案内のパンフレットなどを作成する場合は、企業をイメージするコーポレートカラーを基調に制作していくのが総合的なブランディングに繋がります。それ以外は、商品やサービスなどをイメージするキーワードを決め、その言葉でイメージされるカラーを検討していきます。色は個人で細かく好みが分かれるもので、性別や年齢による違いも多分にあります。ターゲットユーザーが心理的に好み、購買が促進される色を選定して行きましょう。例えば、「カッコイイ」「可愛い」など、人によって様々な価値を生む言葉には「どのようにカッコイイ」、「どのように可愛い」というように具体的に認識できるレベルにまでキーワードを掘下げて行くことが必要になってきます。